農業資源管理グループ

マラウイ湖国立公園は、森林・農地・居住地・湖水の土地利用連鎖によって流域が構成されています。そして、農業による水と物質の循環系が森林、居住地、湖水の流域全体に作用してマラウイ湖の生態系が育まれています。一方、マラウイでは食糧の安定的な生産が求められており、灌漑システムの導入による乾季の農業生産性の向上と、農業がマラウイ湖の生態系や環境に及ぼす影響を極力小さくする持続可能な環境保全型農業の両立がこの地域の課題として挙げられます。そこで、このグループでは長期的な気象・水文トレンドを把握するとともに、水文モデルによって乾季を対象とした水資源ポテンシャル(地下水・表層水)の評価を行い、水資源量の変動と灌漑農業による乾季の農業生産の可能性を検討します。また、コミュニティ農場をケーススタディとして、Drip灌漑等の節水灌漑技術の導入と普及、作物の水要求量分析からみた栽培手法の改善と換金作物の栽培、物質循環を考慮したアグロフォレストリーの導入を試み、順応的に環境保全型農業の推進と普及を目指します。また、灌漑システムの活用によって農業用排水系統と小規模水産養殖の連携によって、安定的に養殖魚と農作物の生産ができる生産システムの構築も目指しています。この様な水産施設を含むコミュニティ農場を対象とした農作物の加工流通のマーケット開拓によって農業の所得向上が見込まれ、持続的可能な環境保全型農業管理システムの構築と運用(普及)ができると考えられます。

〇岡澤宏・久米崇・松田浩敬・Lameck Fiwa・Weston Mwase・Phillip Kapulula・Daud Kassam・Neverson Msusa・Patrick Kambewa